2021年6月1日、女子テニスの大坂なおみ選手が、出場していた4大大会第2戦の全仏オープンを棄権することを発表しました。
同時に2018年以来、長い間うつ病に苦しんでいたことを告白。
全仏オープンでは記者会見を拒否し、罰金が科されていた大坂なおみ選手でしたが、今回のうつ病告白については「嘘っぽい」「順番が逆なのでは?」「ゆっくり休んで」など様々な声が出ています。
大坂なおみ選手のうつ病は本当なのでしょうか?またその原因は?
今回は
- 大坂なおみ選手の全仏オープン棄権&うつ病告白までの経緯
- 大坂なおみ選手のうつ病告白に対する賛否の声
- 大坂なおみのうつ病は本当?うつ病の原因は?
- 大坂なおみ選手のうつ病は嘘?五輪に意欲で違和感の声?
についてまとめていきます。
目次
大坂なおみが全仏オープン棄権を発表&うつ病を告白!これまでの経緯は?
大坂なおみ選手が全仏オープン棄権、うつ病告白 https://t.co/4lawbwbrgb
— ロイター (@ReutersJapan) May 31, 2021
2021年6月1日、女子テニスの大坂なおみ選手が、出場していた4大大会第2戦の全仏オープンから棄権することを発表しました。
同時に2018年以降、うつ病を患っていたことも告白。
しかし、今回のうつ病告白に対して、ネットでは賛否の声が出ています。
まずはこれまでの経緯を振り返ってみたいと思います。
大坂なおみ選手が全仏オープンを棄権するまでの経緯は以下の通りです。
- 【5月27日】4大大会の3日前、大坂なおみ選手が「大会中、すべての記者会見を拒否する」ことを表明
- 【5月30日】大会1回戦後、宣言通り記者会見を拒否
- 大会側が大坂なおみ選手1,5000ドル(約165万円)の罰金を科す
- 【5月31日】大坂なおみ選手が「怒りは理解の欠如です。変化は人を不快にする」と反発
- 【5月31日】「Good bye&Good RIDANCE(さよなら せいせいする)とインスタストーリーに投稿
- 【6月1日】全仏オープンの棄権を発表し、うつ病を告白
1つずつ見ていきたいと思います。
経緯①大坂なおみが全仏オープン前に会見拒否を明言(5月27日)
大坂なおみ選手は、4大大会が始まる3日前の2021年5月27日、
全仏オープンでは全ての会見を拒否することを自身のツイートで明言していました。
会見を拒否する理由としては「アスリートのメンタルヘルスが無視されている」ことを挙げています。
大坂なおみ選手のツイート全文と日本語訳は以下の通りです。
大坂なおみ選手のコメント、日本語に訳しました。 https://t.co/NY9l1rC7Oe pic.twitter.com/lT8FzZjHC5
— 一時帰国中のあんな✈️ (@annaPHd9pj) May 28, 2021

経緯②全仏オープン1回戦後、宣言通り記者会見を拒否(5月30日)

全仏オープン初日の5月30日、大阪選手はコート上のインタビューには応じましたが、記者会見は宣言通り拒否。
これを受けて大会側が動き始めます。
経緯③大会側が大坂なおみに15,000ドル(約165万円)の罰金を科す
大会側は、大坂なおみ選手が会見を拒否したことを受け、義務を怠っているとして15,000ドル(約165万円)の罰金を科すことを発表。
また、今後も四大大会中に会見拒否が続いた場合、
- 大会からの追放
- 多額の罰金
- 今後の4大大会の出場停止処分
など、より厳しい処分が科される可能性があることを伝え、大阪選手に警告しました。
経緯④大坂なおみが「怒りは理解の欠如」と反発(5月31日)
しかしこの警告に対し、大阪選手が反発。
5月31日には以下のようにツイートしています。

翻訳すると
「怒りは理解の欠如です。変化は人を不快にする」
という意味。
かなり不満を感じている様子が伺えますね。
経緯⑤大坂なおみが「Good bye&Good RIDANCE(さよなら せいせいする)と投稿(5月31日)

上記のツイートを挙げた日と同じ5月31日、大阪なおみ選手はインスタグラムのストーリーズも更新。
2019年に亡くなった米人気ラッパーJuice Wrldの作品のジャケットを背景に
Good bye&Good RIDANCE(さよなら せいせいする)
と投稿しています。

主催者側に対し、真っ向から反論してるのがわかりますね。
経緯⑥大坂なおみが全仏オープン棄権を発表&うつ病告白(6月1日)

そして翌6月1日には、大坂なおみ選手が全仏オープンを棄権することを表明しました。
更には2018年からうつ病を患っていたことを告白。
全文は以下の通りです。
— NaomiOsaka大坂なおみ (@naomiosaka) May 31, 2021
日本語訳はこちら。
みんな、こんにちは。この状況は数日前に私が(ツイートを)投稿したときにイメージしたものでも、意図したものでもない。大会や他の選手、私自身の健康を考えると、私が大会を棄権することがベストだと思う。そうすることで、みんながパリで開かれているテニスの大会に集中できる。
私は邪魔になりたくなかったし、(記者会見拒否の公表が)理想的なタイミングでなかったことや、メッセージももっと明確にすべきだったことは受け止めている。それ以上に大事なのは、私はメンタルヘルスを軽視したり、この言葉を軽い意味で使ったりはしない。
本当のことを言うと、私は2018年の全米オープン以降、長い間うつ病に苦しんでいて、このことと付き合っていくのに本当に苦労してきた。私のことを知っている人なら誰でも、私が内向的であることは分かっていると思うし、大会で私を見たことがある人なら誰でも、私がよくヘッドホンをつけて社交不安症をやわらげようとしている姿に気がついていると思う。
テニスを取材する報道陣は、いつも優しくしてくれたけど(傷つけたかもしれないクールなジャーナリストには特に謝りたいです)、私は社交的に話せるタイプではなく、世界のメディア相手に話す前はとても大きな不安の波にさらされている。本当に緊張するし、あなた方にできる限り最善の答えを出そうとすることにストレスを感じてしまう。
だから、パリに来てからすでに不安になり傷つきやすくもなっていたので、自身のケアにあてるために記者会見をスキップした方がいいと考えた。
(大会が始まるより)先に公表したのは、大会の規則が時代遅れに感じていたし、それを強調したかったから。大会ではものすごく気が張り詰めるので、主催者側には大会が終わったら喜んで話し合いたいというおわびの文書を内密に送っていた。
これからは少しの間、コートから離れようと思っている。でも正しい時期が来たら、選手や報道陣、ファンにとってより良い方向性をツアーと話し合っていきたい。
とにかく、みんなが元気で安全に過ごされていることを願っています。みんな大好き。いつかまた会いましょう。
プロとして、国民の大きな期待を背負いつつ日々戦っている大坂なおみさん。
彼女しかわからない不安やストレスなども、少なからずあるでしょう。

またメディアを相手に話すときに、大きな不安やストレスを感じると書かれているので、
しっかりと結果を出すために、会見を拒否して精神状態を万全の状態に保ちたかったようにも感じられます。
大坂なおみさんのお姉さんも、以下のような投稿をしていたようです。
主催者との埋まりそうにない溝が明らかになった大坂に、元テニス選手の姉・まりさんが加勢した。
米国で人気の投稿サイト「Reddit」に妹の主張を補う趣旨で
「毎回会見でクレーコートの成績が悪いことを聞かれ、(全仏前の)イタリア国際で初戦敗退し精神的によくない状態になった。解決策は全てをブロックすることだった」
と指摘。
のちに削除したが、既に世界各国で拡散されてしまった。
引用:スポーツ報知(https://hochi.news/articles/20210531-OHT1T51185.html)
大坂なおみさんは、まさかこのような事態になるとは思っていなかったようですが、
彼女の中でも大きな葛藤があったことが伺えますね。
大坂なおみのうつ病は本当?賛否の声!後出しで嘘っぽい&胡散臭いの声も?

このように大坂なおみさんが急遽うつ病を告白したわけですが、これに対しネットでは賛否の声があがっています。
最初に拒否したときに鬱を患っていることを明らかにした方が良かったと思う。
こうなってから発表されても後出しに見えてしまう。
「やり方がまずかった」「順番が逆」と感じている人が多いようですね。
うつ病院や心情を真摯に公表していればあそこまで叩かれる事はなかった。
わがままな主張に見えてしまった事が問題。
マネジメントする大人たちはもっと上手く事を運べなかったのだろうか。
また、擁護する声も。
今回の件に関しては様々な声が聞こえています。
大坂なおみのうつ病の原因はなぜ?

うつ病を告白した大坂なおみさんですが、うつ病の原因は何だったのでしょうか?
1つはメディアの問題が関係している可能性があります。
彼女は
- 人々がアスリートのメンタルヘルスについてあまり考えていないとよく感じている
- 負けた選手をあのような場で問い詰めるのは、落ち込んでいる人を蹴落とすようなもの
と、メディアに対してはっきり批判の声をあげています。
大坂なおみ選手は2019年、全米・全豪オープンのチャンピオンとして、ウィンブルドンの試合に臨んだ際、ユリア・プチンチェワ選手にストレート負けしたことがありました。

その際に、ある記者がこのような質問を投げかけています。
ごく短期間で大スターになったことにうまく対応できていると思いますか?
これに対し、大坂なおみ選手は「泣き出しそうだ」と伝え、静かに会見室を去っています。
この経験がトラウマになっている可能性もありそうですね。
また他にも、大坂なおみ選手は過去に批判される機会が多くありました。
例えば・・・
- ラケットを破壊したことによる批判
- 連続でコーチを解任したことへの批判
- 人権問題をスポーツに持ち込んだことへの批判
- 逮捕された彼氏を擁護したことへの批判
- 日本国籍を取得しているにも関わらず、日本語を話さないことへの批判
こういったことが積み重なって、精神的に不安定になっていった可能性も考えられそうです。
全世界から注目される選手ということもあって、それだけでも重圧になりそうですよね。
プロ野球のダルビッシュ選手も、2016年に体調面やメンタル面で不調に陥ったことがあるそうです。

ダルビッシュ選手は大坂なおみ選手についてこのように語っています。
アスリートは普通にプレーをしているから健康だと思われるが、表で見せている顔と家に帰って見せる顔は、僕らは変わる。
例えば鬱だから、精神的に(調子が)おかしいからここに来ませんってなると、他の人にもっと迷惑がかかる。
結局、来なければいけない、仕事もしないといけない。
家族のために働かないといけないから。
それをずっと我慢して大坂選手もやってたと思う。すごく大変なこと。
責任感が強ければ強いほど、無理を続けてしまう可能性は高くなりそうです。
大坂なおみのうつ病は嘘?五輪には意欲で違和感の声も
大坂なおみさんのうつ病に関しては、先ほど見てきた通り「本当なの?」「嘘っぽい」という声も出ています。
今回のケースは「やり方がまずかった」「順番が逆」という声も多く出ており、その為に誤解を生んでいる部分もあるようですね。
一方で、大坂選手が五輪には意欲を見せているという情報も報じられています。
女子テニスの大坂なおみ選手(23)=日清食品=が5月31日に全仏オープンの棄権と、うつ状態にあることを公表した。
関係者によると、金メダルが期待される東京オリンピックへの出場には意欲を見せているという。大坂選手は以前、「東京でプレーすることはとても特別なこと」と話していた。
引用:毎日新聞(https://news.yahoo.co.jp/articles/e1b3f3b055880ddea2d771e4a6172ec984aba291?tokyo2020)
またこのような情報も。
大坂選手の関係者によると、ロンドンで28日に開幕する4大大会のウィンブルドン選手権の出場については、本人の精神状況などをみて判断するという。ある関係者は「東京五輪は本人の夢でもあるし、絶対に出る」と語った。
引用:毎日新聞(https://news.yahoo.co.jp/articles/e1b3f3b055880ddea2d771e4a6172ec984aba291?tokyo2020)
大坂なおみ選手は5月31日のツイッターで「しばらくコートから離れます」とつぶやいていたので、復帰はもう少し先なのかと思っていたのですが・・・
もしかすると、復帰はそう遠い話ではないのかもしれません。
ただ、うつ病を理由に全仏オープンを棄権したのに、五輪は出場するの?と違和感を感じている人も少なからずいるようです。
https://twitter.com/erureo/status/1399635058596618240?s=20
大坂なおみ
会見は拒否します、だけど、五輪は出たい
って大丈夫か?都合よすぎる— にゃん (@1arPicQfygN486e) June 1, 2021
一方で、「嫌なことはできないけど、好きなことはできる」というのも、うつ病の症状ではあるようなので、
「五輪に出る」=「うつ病は嘘」という訳ではないようです。
大坂なおみのうつ病告白に厳しい見方があるようだが
おまえらも新型うつみたいなもんだろ?
人のうつ病をあれこれ言うのやめようぜ pic.twitter.com/0WDxo0uQZJ— 特攻野郎Q-TEAM (@QBK_jitensya) June 2, 2021
また五輪に関しては、全仏オープンを棄権後、本人からの発言はまだ出ていません。
その為、大坂なおみ選手が本当に現在も五輪に意欲を示しているのかどうか、はっきりしたことはまだわかっていない状態です。
今後の大坂選手の動向に、大きな注目が集まりそうですね。
まとめ
今回は大坂なおみ選手の全仏オープン棄権&うつ病告白までの経緯や、世間の声、うつ病の原因やうつ病は嘘?という噂について調査しました。
しばらくはテニスコートから離れるようですが、もしかすると復帰はそう遠くはないのかもしれません。
今後の動向に注目していきましょう。